こねこ

実家に居たら見ろ見ろと強烈に推されたので見たー。96年のロシア映画です。ペット市場で買ってきた子猫、チグラーシャがふとした事で迷子になってしまい、さ迷った末に猫好きの雑役夫に拾われる、というのが話の大筋。この手のペット映画と言えば「子猫物語」や「ベイブ」が有名所ですが、こちらは雑役夫役のアンドレイ・クズネツォフ(猫の調教の第一人者だそうで)が仕込んだ猫たちの名演技により、人為的なあざとさが感じられず終始好意的に見ることができました。特にジャンプ大好き猫のジンジンの演技は必見。ちなみに撮影期間2年の間に要したチグラーシャは5匹だそうで。子猫はあっという間に育つので代わりが必要なのです。
物語全体を通じて印象的だったのは、ロシアの人って猫が好きなんだなーという所。チグラーシャが路上でガタガタしていると通りすがりのおばさんが懐に入れてくれたり、父親の同僚たちが心配して猫探しを手伝ってくれたりと、猫に対する愛情がひしと感じられます。途中、雑役夫が暴行されて入院してしまい、猫たちが食うに困って食品店に忍び込むシーンがあるのですが、逃げ遅れた一匹が店主にとっ捕まりさぁお仕置きの時間だ!と思ったらカウンターの上でソーセージを一本進呈。実は猫好きなんじゃん!と思わず突っ込まざるを得ません。
しかしチグラーシャとかワシカとかワーシャとかジンジンとか、ロシア語の猫の名前って語感的にラヴいですな。チグラー=虎、シャ=猫という事は、チグラーシャはトラちゃんという事ですか?もし猫に名前を付けるとしたら是非ロシア語で。

関連で見つけた猫の劇場、ククラチョフの世界でたったひとつの猫劇場。やべぇ予約しなくちゃ!でもチケット一枚5000円って高いのか安いのか、微妙に判断に苦しむ。